食事管理のスペシャリスト「栄養士」には、メタボな人はいないってことでいいですか?

シゴトFILES vol.20

栄養士

「健康的な生活」を支える
食物・栄養のスペシャリスト

最近はもう「健康」とか「カロリー」とか「メタボ」とかいうワードに敏感になってきた。

若い頃なんかはそんなのまるで関係ねえよと言わんばかりに酷い食生活を送っていた私が、いまとなってはそれを少し後悔していたりもするので歳をとったものである。

ひとり暮らしのときは、料理が苦手でカップラーメンすらまともに作れない有様(お湯が足りていなかったり、後入れスープを最初にぶち込んでしまったり)、洗い物も面倒だから基本コンビニやファーストフードで済ます毎日。当然、栄養は偏り、最初は体力で乗り切ることができるが、栄養不足で風邪をひきやすくなったり、疲労が回復しにくかったりして健康を維持することができなくなる。

もし、今でもそんな食生活を送っていたらと思うとゾッとする。

健康的な生活に必要なのは「栄養バランスのとれた食事」である。食べ物に備わったさまざまな栄養素を必要なだけしっかり摂取すること。年齢を重ねた末に襲い来る数々の生活習慣病も、栄養バランスの崩壊が原因と言われているので、そういった知識はとても重要である。

「栄養士」という職業は、食べ物から得られる「栄養」の分野を取扱うスペシャリスト。食事のコントロールで、その人の「健康的な生活」をサポートするのに欠かせない役割なのだ。

幅広い領域で人々の健康をサポート

「栄養士」の活躍するフィールドは、病院や福祉施設、学校、保育園など、食事を提供するさまざまな施設だ。

それぞれの人に必要な栄養とは何かを考え、毎日の食事メニューを考える。もちろん単に栄養を満たすだけでなく、食事としておいしく楽しく食べられる料理でなければならない。

主に健康な人を対象に栄養指導や食事を管理する「栄養士」に対し、病人や高齢者など一人ひとりに合わせてより専門的な知識と技術を持って栄養指導や食事管理をする職種は「管理栄養士」と呼ばれる。

病院で患者の食事メニューを考えるのであれば、医師や看護師、薬剤師と連携し、病気の容態を見ながらのメニュー作りになる。また、肥満や糖尿病の人にバランスのとれた食事を提案する場合は、予め診断やカウンセリングを行い、その人にとっての適切な栄養指導をする。

子どもから高齢者まで、あらゆる世代の人に対して「栄養のある食事」を提案し、その専門的な知識によって多くの人を助けることができる、非常にやりがいのある仕事なのだ。

今後もさらに必要とされる職種

栄養士の資格は、大学や短大、専門学校の栄養士養成課程を修了し卒業することで手に入れることができる。

栄養学や食品・衛生に関する知識、調理学はもちろん、解剖生理学などの人体に関わる知識なども学ぶ。こうした幅広い専門知識を身につけていくことで、仕事としてだけではなく、自分自身の食生活を豊かにすることができるのもこの職業の魅力のひとつだ。

健康への意識が社会的に高まっている昨今、病気を未然に防ぐための「栄養指導」も見直され、今後ますます栄養士の存在価値は大きくなっていくだろう。

栄養士になるには?

大学や短大、専門学校の栄養士養成課程を修了し卒業すれば、無試験で都道府県知事から「栄養士」の資格免許証が交付される。また、「管理栄養士」になるためには国家試験に合格して厚生労働大臣の免許を受ける必要がある。

こんな人が向いている!

健康や食物に対する興味。また実際に調理をすることもあるので料理好きであることも重要。チームの連携も大事なのでコミュニケーション能力も必要だ。

yamaoka
文と絵:デヴォン山岡