社長に会いたい|Pepper君の元開発リーダー 林社長の目指す、壮大なロボット計画とは?

GROOVE X株式会社 林 要社長

今月は、ソフトバンクで感情認識ヒューマノイドロボット・Pepper君の開発リーダーを務め、現在独立して世界を驚かせる新たなロボットを開発中の林社長にインタビュー!

社長に会いたい|GROOVE X株式会社

林 要 社長

Q1. どんな会社か教えてください!

2020年のオリンピックの1年前に発売予定の、まったく新しい家庭用ロボットの開発を進めています。鉄腕アトムやドラえもんの実現に向けた第一歩として、人々の傍にいて、ペットやSNSのように人間の孤独感や承認欲求を癒すロボットです。とても素敵なのですが、まだお見せできないのが残念です。

Q2. 社長の目指すロボットとは?

人間が本能的に欲する自己実現のひとつは、社会に貢献できるように成長することだと思います。誰かに「いいね」と思ってもらいたい承認欲求は、裏返すと人の成長のエンジンです。だからロボットも人の代わりに仕事をするだけではなく、人の能力の成長を助ける存在になれるはず。もし、ロボットがあなたの傍でずっとあなたを見守っていたら、あなたの背中を押すべきタイミングも一番良くわかっている存在になります。今はその壮大な夢に向けた第一歩を創っています。発売されれば、人にとって新たなかけがえのない存在になり、ロボットへの認識も変わると思います。

Q3. 高校時代、将来ロボットを作ると思っていましたか?

1ミリも思っていなかったです(笑)。若い頃は、大人から「夢を持て」とか「やりたいことをやれ」と言われますが、私は何をすべきか、よくわからなかったんです。そもそも自分は何のために生まれてきたのか、将来への不安とか劣等感といった悩みもありましたし。でも今だからわかるのは、実は人の脳にとって夢を見つけることは簡単じゃないってこと。むしろ、無理に夢はこれと決めてしまって小さくまとまらない方が良いと思います。例えば周りに夢を見つけた人がいたら、それを支えるのも人の大事な使命だと思います。

Q4. 新しいことを始めることに不安はなかったですか?

今までと違うことをするときの怖さって、自分のいるコミュニティからの反対にあるんです。著書(『ゼロイチ』ダイヤモンド社)にも書いたのですが、自分の挑戦にどれだけ正義があっても、コミュニティは悪意がなく過去と異なる新しい挑戦を防ごうとしますから、そこをどう巻き込むかが難しいところです。

Q5. 社長はどんな高校生でしたか?

吹奏楽部でパーカッションを担当し、山岳同好会にも入っていました。成績は人生で最悪(笑)。高校受験前、当時好きだったマンガの主人公に憧れて、大型バイクの限定解除の免許が欲しかったんです。それが許されていた高校って僕の実力のはるか上の学校しかなくて。中学校の校長先生にも反対されながら受けて間違って入学してしまったから、勉強が本当に大変でした。でもそうして分不相応ながらも上を目指すなど、無謀な挑戦をしてきたことの延長線上に今の自分はいると思います。

Q6. 高校生にアドバイスをお願いします!

自分なりに納得するまで “やり切ること” が大切です。成功は自信に、失敗は勉強になります。みんなが怖がっているところに、意外とブルーオーシャンは広がっています。あとは様々な経験で、ギリギリまで攻めて、たまに失敗して、これ以上はヤバイ、の感覚を掴むこと。新しいことを実現する時には必ずリスクが伴いますから、その片足を落とす練習をしていないと、派手に失敗したり、逆にまったくの安全地帯で成果が出ずに終わってしまいます。

林社長に聞く
社長になるために必要な3つのこと

  1. 高い旗を掲げること

    会社は、社会の課題を解決するための器。だから社会の問題を見つけ、それを解決したいと思えた人が掲げた旗には、不思議と人が集まり協力してくれます。

  2. 共感される物語を語ること

    掲げた旗の力を失わないように、物語を語ること。旗に込めた「社会を良くしたい」という想いをみんなが理解すると、共感のうねりが大きく成長します。

  3. 人に合った役割を任せて、期待する

    誰しも自らの属する社会の役に立ち、必要とされたい。各人が自らの役割と重要性を理解すると、障害に直面しても協調して乗り越えられ、結束が増します。

林 要

Kaname Hayashi
’73年、愛知県出身。’98年、東京都立科学技術大学(現・首都大学東京)大学院修了後、トヨタ自動車に入社。’03年からは同社モータースポーツ部でF1開発に従事。’12年、ソフトバンクへ入社。「Pepper」の開発リーダーに着任。’15年6月にPepperが発売。同年11月に独立し、GROOVE X株式会社を設立。
http://www.groove-x.com


取材を終えて

ch STAFF
よしか 高2
Pepper君を創り出された方だからもっとバリバリのイメージの方かと思いきや、優しさとものづくりの愛で溢れる、とってもチャーミングな方でした。現代に生きるピーターパンみたい! 2019年のロボットが待ちきれないです!

ch FILESでは、取材に参加してくれる高校生=「chスタッフ」を募集しています。

高校生活をもっと有意義に!U-18フリーマガジン「ch FILES」のスタッフ募集中

2016.02.26
GROOVE X株式会社 林 要社長