ある意味ヲタク的な機体への愛情と人命を守る使命感が必要な「航空整備士」のシゴト

航空整備士
シゴトFILES vol.18

航空整備士

安全な空の旅を実現するために、
なくてはならない存在

 

恥ずかしながら私は高所恐怖症で、乗り物の中で飛行機がいちばん怖い。できることなら一生乗りたくないと思っているが、周囲にいつも「航空機の事故なんかほとんど起きないよ」などと説得される。

そう。実際に、航空機はクルマや自転車などに比べて事故率が低い。とはいえ、怖いものは怖いので、そんなこと言われたって安堵できるかといった個人的心境ではあるが、数ある乗り物の中で飛行機が「最も安全」であることは事実である。

では、飛行機はなぜ安全なのか? と考えてみると、もちろんパイロットの腕もあるかもしれないが、やはり航空機が安全に航行できるように機体の点検・整備、修理を行っている航空整備士の力によるものが大きいのだろう。

航空機は精密かつ高性能な飛行マシンであり、大小合わせて何万という部品から作られている。些細な不具合や小さな部品の欠落などが、大事故につながる危険性があるのだ。そのために必要なのが、専門知識と確かな技術を持つ者による細かい機体整備。

到着機や出発機の点検を中心に行う「ライン整備」やコンピュータやエンジンなどの整備を行う「ショップ整備」、機体を格納庫に入れて重整備を行う「ドック整備」など、いくつかの専門チームが協力しながら整備を行う。

多くの乗客の命を運ぶ航空機の安全は、航空整備士たちの手にかかっているのだ。航空機整備は毎回が真剣勝負。空港に到着して次に出発するまでの限られた時間内で整備・点検を行うので、スピードと正確さが求められる。

無事に整備を終え、定刻通りに離陸する様子を地上から見送る際の達成感は何物にも代えがたいだろう。責任は重大だが、そのぶんやりがいも大きい、誇れる仕事であることは間違いない
 

国家資格である「航空整備士」を取得

 
航空整備士になるには、多くの知識・技術が必要。よって「航空整備士」の国家資格が求められる。

資格には数種類あり、それぞれで整備に関わる機体の種類や役割が違ってくる。まずは高校卒業後に、航空従業者指定養成施設に認定されている専門学校などに入学。

在学中に行われる技能審査に合格すると「二等航空整備士」や「二等航空運航整備士」の国家資格が取得できる。4年制大学の航空整備コースや大学の理工系学部から航空整備士を目指す人もいる。
 

スキルアップでフィールドも広がる

 
航空整備士の活躍の場は、航空整備会社はもちろん、航空機メーカーやヘリコプターを持つ企業、警察や消防まで幅広い。

就職してからもスキルアップが求められるので、勉強と経験を重ねてさまざまな資格を取得すれば業務の幅もどんどん広がるぞ。
 

航空整備士になるには?


「国土交通大臣指定航空従事者養成施設」で基本となる資格を取得。就職後に、業務経験を積みながらより上級の資格を目指そう。

 

こんな人が向いている!


航空機が好きなことに加えて、機械が得意で仕組みを知ることに興味を持てる人。また時間勝負の業務なので、日ごろから時間を意識して動ける人が向いている。

 
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文と絵:デヴォン山岡 
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